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2025.10.18

加圧タンクやホッパー製作を依頼するときの注意点

(埼玉県三郷市・株式会社木村工業)
加圧タンクやホッパーは、液体や粉体の貯蔵・供給・攪拌などに欠かせない設備です。
しかし、設計や製作の段階で注意すべきポイントを誤ると、後々のトラブルやコスト増につながることもあります。
ここでは、ステンレス製タンクやホッパーの製作を依頼する際に確認しておきたい重要なポイントを解説します。
1. 使用目的と内容物を正確に伝える
加圧タンクやホッパーは「何を入れるか」「どのような条件で使うか」で設計が大きく変わります。
内容物の性質や温度、圧力条件、粘度などを事前に伝えることが非常に重要です。
例:
液体なのか、粉体なのか
食品・薬品・化学薬品などの用途
常圧・加圧・真空などの使用条件
使用温度範囲(例:常温〜80℃など)
内容物に応じて、材質(SUS304、SUS316など)や溶接方法、仕上げ処理(バフ・電解研磨など)を選定します。
2. 容量・形状・取付方向を確認する
同じ「100Lタンク」でも、形状や取り付け方で構造はまったく異なります。
設置スペース・高さ制限・配管位置などを現場の条件に合わせて確認しましょう。
ポイント:
円筒形・角形・テーパー形などの形状指定
取付方法(床置き・フレーム固定・吊り下げなど)
開口部やノズルの位置・サイズ
清掃や点検のしやすさ
現場写真や図面を共有すると、製作側で最適な形状を提案しやすくなります。
3. 圧力条件と安全対策を明確にする
加圧タンクの場合、圧力条件の指定が最も重要です。
「使用圧力」「耐圧」「試験圧力」を明確にしておく必要があります。
例:
使用圧力:0.3MPa
試験圧力:0.45MPa(1.5倍で耐圧試験)
また、安全弁や圧力計、ドレンバルブの有無も確認しましょう。
法令上の規制(労働安全衛生法や圧力容器の区分)に関わる場合もあるため、経験豊富な製作会社に相談することが大切です。
4. 表面仕上げの指定も忘れずに
食品・医薬・化学用途では、タンク内部の仕上げ状態が品質や衛生面に直結します。
表面粗さ(Ra値)や研磨方法の指定が重要です。
一般的な仕上げ例:
内面バフ研磨(#400仕上げ)
外面ヘアラインまたはバイブレーション仕上げ
電解研磨仕上げ(医薬・半導体向け)
「どこまでの美観や清浄度を求めるか」によって、コストや納期が変わる点にも注意が必要です。
5. 試験・検査項目を確認する
加圧タンクでは、溶接後の気密試験・耐圧試験などの検査を行うことがあります。
依頼前に「どの試験を行うか」「立会検査が必要か」を確認しましょう。
主な試験内容:
耐圧試験(空気または水圧)
気密試験(リークチェック)
外観検査・寸法検査
材質証明書や溶接記録の提出(必要に応じて)
6. 製作実績のある会社を選ぶ
タンクやホッパーは図面通りに作るだけでなく、用途に合わせたノウハウが欠かせません。
経験の少ない会社に依頼すると、強度・溶接歪み・清掃性などに問題が出る場合もあります。
株式会社木村工業では、
食品・医薬・化学分野向けのステンレス製タンク・ホッパーを多数製作しており、
図面がなくてもお客様の要望をもとに設計・試作から対応可能です。
まとめ:早めの相談がトラブル防止のカギ
加圧タンクやホッパーは、「あとから修正が難しい製品」です。
使用条件・圧力・仕上げ・設置環境などを早めに共有することで、
コストや納期のロスを防ぎ、長く安心して使える製品を作ることができます。
▶ ステンレス加圧タンク・ホッパーのご相談は木村工業へ
埼玉県三郷市にある株式会社木村工業では、
ステンレス(SUS)・鉄(SS)・の板金加工・溶接・タンク製作を一貫対応しています。
図面がない段階からのご相談も承ります。お気軽にお問い合わせください。
📞 048-960-0275
📍 埼玉県三郷市新和三丁目125
🌐 https://kimurakogyo-hopper.co.jp

この記事を書いた人

役職

高橋 和志

現場で火花を散らす溶接作業から、会社の魅力を発信する広報、そしてお客様窓口として信頼を築く営業まで、日々フル回転で活動してます。

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