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2025.12.17

ステンレス製缶とは?特徴・工程・板金との違い、加工会社選びのポイントを解説

ステンレス製缶とは?特徴・工程・板金との違い、加工会社選びのポイントを解説

 

 はじめに

食品工場・医薬・化学設備・製造ラインなど、さまざまな業界で利用されているステンレス製品。
その中でも、タンク・フード・ダクト・ホッパー・架台などの立体構造物を製作する技術が「製缶(せいかん)」です。
製缶は一般の方には馴染みがない専門分野ですが、設備の性能・耐久性・衛生性を左右する重要な加工技術です。本コラムでは、ステンレス製缶とは何か、どんな特徴があるのか、製作工程、板金との違い、加工業者の選び方までやさしく解説します。

 

 

■ ステンレス製缶とは?

 

ステンレス製缶とは、ステンレスの板材・パイプ材を

切断 → 曲げ → 溶接 → 仕上げ
の工程で組み上げ、容器・タンク・フード・架台など立体物を製作する加工技術です。
もともと「缶(かん)=容器」を作る加工が語源で、現在ではタンクやフードだけでなく、設備部品全般の立体構造物を指す言葉として使われています。

 

 

■ 製缶でつくられる代表的な製品

 

食品・薬液・純水タンク

集塵フード・排気ダクト
ホッパー・シュート・容器類
架台・ステージ・安全カバー
機械装置の外装部品
「図面があればほぼ何でも作れる」という柔軟性が、製缶加工の大きな強みです。

 

 

■ 製缶と板金の違い(比較表)


項目


製缶(せいかん)


板金(ばんきん)

 


主な製作物

 


タンク・フード・架台・

ホッパーなど立体構造物

 


カバー・ブラケット・薄物精密部品

 


材料の厚み

 


2.0mm〜10mm以上の厚板も使用

 


0.5mm〜3.0mm程度の薄板

 


加工の中心技術

 


溶接(特にTIG)

強度・密閉性が重要

 


曲げ加工/外観精度が重要

 


特徴

 


強度・容量・耐久性に優れる

 


軽量・精密・外観が綺麗

 


使用分野

 


食品工場、医薬、

産業設備、装置部品

 


電機・精密機器・カバー・装飾部品

 


向いている製品

 


タンク、ダクト、ホッパー、

架台、容器類

 


カバー、BOX、パネル、ブラケット類


 

 

★ ポイント

 

強度・容量・安全性が必要 → 製缶

薄物・外観重視 → 板金
この違いを理解すると、発注や外注選びで失敗しにくくなります。

 

 

■ ステンレス製缶の製作工程

 

① 設計・打ち合わせ

用途、容量、清掃方法、耐食性、仕上げなどを確認し、構造を決定します。

 

② 切断・曲げ加工

レーザー・シャーリング・プレスブレーキを使用し、材料を必要形状に加工します。

 

③ 溶接(TIG溶接が中心)

食品・医薬向けでは、TIG溶接の美しさ・歪みの少なさ・ビード処理の丁寧さが品質を左右します。

 

④ 表面仕上げ

使用環境により、

ヘアライン仕上げ
バイブレーション仕上げ
衛生仕上げ
鏡面仕上げ
などを使い分けます。

 

⑤ 検査

寸法・外観チェックに加えて、必要に応じて
耐圧試験
水張り試験
漏れ検査
を実施します。

 

 

■ 高品質な製缶が求められる理由

 

● 1. 設備の安全性の確保

溶接不備や強度不足は事故につながるため、熟練した技術が重要。

 

● 2. 生産ラインの衛生・品質管理

食品や医薬向けでは、仕上げや溶接部の清掃性が製品の品質に直結します。

 

● 3. 設備寿命が大きく変わる

適切な材質・仕上げ選定により、腐食や摩耗を大幅に低減できます。

 

 

■ 製缶加工会社を選ぶポイント(失敗しない外注選び)

 

1. 食品・医薬・設備関係の製作実績があるか

 

2. 溶接の仕上がりが美しいか(TIGが中心か)

 

3. 仕上げ(衛生仕上げ・HL・バイブレーション)が得意か

 

4. 図面がなくても相談できる柔軟性があるか

 

5. 検査体制が整っているか(耐圧・漏れ検査など)

 

6. 短納期に対応できる工場か?

 

製缶は技術差が出る加工なので、信頼できる製作会社を選ぶことが非常に重要です。

 

 

■ まとめ

 

ステンレス製缶は、設備の安全性・衛生性・耐久性に深く関わる重要な技術です。

タンク・フード・架台など、多様な設備部品を柔軟に製作できるのが製缶の強みです。

 

■木村工業のステンレス製缶について

 

木村工業では、食品・医薬・産業設備向けのステンレス製缶・板金加工を行っています。

TIG溶接を中心とした高品質な仕上げ、衛生仕上げ、耐圧試験にも対応可能。
図面がなくてもご相談いただけます。

この記事を書いた人

役職

高橋 和志

現場で火花を散らす溶接作業から、会社の魅力を発信する広報、そしてお客様窓口として信頼を築く営業まで、日々フル回転で活動してます。

現場で火花を散らす溶接作業から、会社の魅力を発信する広報、そしてお客様窓口として信頼を築く営業まで、日々フル回転で活動してます。